絵本の読み聞かせは効果なし？「効果なし」と言われる理由やNG行動、絵本の選び方をご紹介！

「絵本の読み聞かせは大切」とよく聞くけれど、「うちの子には効果がないのかな？」と不安に感じたことはありませんか？絵本を読んでもすぐに飽きてしまったり、反応が薄かったりすると、本当に意味があるのか分からなくなってしまいますよね。

この記事では、そんな風に思ってしまう理由や、実は見落としがちなNG行動、そしてお子さんの成長につながる効果的な読み聞かせのポイントをご紹介します。

「絵本の読み聞かせは効果がない」と言われる理由

絵本の読み聞かせに「意味がない」と感じてしまうのには、いくつかの理由があります。多くの場合、それは読み聞かせそのものに問題があるのではなく、私たちの期待の仕方にあるのかもしれません。

「読み聞かせを始めたら、すぐに言葉が増えるはず」と思っていませんか？しかし、絵本の読み聞かせは、短期間で目に見える効果が出るものではありません。

種をまいてすぐに花が咲かないように、読み聞かせも時間をかけてお子さんの心に語彙や表現の種をまく作業です。その積み重ねが、やがて芽を出し、花を咲かせます。焦らず、日々のコミュニケーションとして楽しむことが大切です。

子どもの成長は、一人ひとり違います。ある日突然、たくさんの言葉を話し始める子もいれば、少しずつゆっくりと吸収していく子もいます。

もし「効果がない」と感じても、それは読み聞かせが間違っているわけではなく、まだお子さんの成長のタイミングが来ていないだけかもしれません。大切なのは、読み聞かせを通して親子の温かい時間を作り、お子さんの感性を育むことです。

では、絵本の読み聞かせは実際にどのような効果をもたらしてくれるのでしょうか？ここでは、科学的な観点からも証明されている、読み聞かせの素晴らしい効果を3つご紹介します。

絵本の中には、日常生活ではあまり使わない言葉や表現がたくさん出てきます。読み聞かせを通じて、子どもは自然と新しい言葉を覚え、どのように使われているのかを学びます。これは、学校の勉強の土台となる大切な力です。

絵本には、さまざまな登場人物の感情が描かれています。「悲しいね」「嬉しいね」と声をかけながら読み聞かせることで、子どもは他者の気持ちを想像する力を育みます。また、膝の上で絵本を読む時間は、スキンシップの機会となり、親子の信頼関係を深めます。

絵本の読み聞かせは、単なる言葉の学習にとどまりません。登場人物の気持ちを理解したり、物語の展開を予測したりする力は、将来、お友達と円滑な人間関係を築くための「社会性」を育むことにもつながります。多くの幼児教育の専門家も、読み聞かせが子どもの社会性発達に良い影響を与えることを認めています。

せっかくの読み聞かせが、かえって逆効果になってしまうこともあります。お子さんが絵本を嫌いになってしまわないよう、注意すべきNG行動をチェックしましょう。

「この絵本の主人公の名前は？」「この動物は何？」などと、読み聞かせの後にテストのように質問するのはやめましょう。子どもは「答えなきゃ」というプレッシャーを感じ、絵本を読むことが嫌いになってしまう可能性があります。

「この絵本はためになるから」「勉強になるから」といった理由で、保護者が読ませたい絵本ばかりを選んでいませんか？子どもが「読んで！」と持ってきた絵本こそ、その子の「今」の興味や関心を伸ばすきっかけになります。

子どもが途中で飽きてしまったり、別のことに興味を持ったりしたら、無理に最後まで読ませる必要はありません。読み聞かせは楽しむことが一番です。「今日はここまでね」と切り上げる柔軟さも大切です。

「子どもの集中力を高めるために」と、声を過剰に変えたり、身振り手振りを大きくしたりする必要はありません。大切なのは、自然で落ち着いた声で、物語の内容が伝わるように読むことです。

お子さんの成長段階に合った絵本を選ぶことで、読み聞かせの効果はさらに高まります。年齢別の選び方のヒントをご紹介します。

カラフルではっきりした色使いの絵本や、擬音語・擬態語が多い絵本がおすすめです。厚紙で破れにくいものや、手で触って楽しめる仕掛け絵本も良いでしょう。

「ワンワン」「ブーブー」など、身近なものや動物が出てくる絵本がおすすめです。簡単なストーリーの繰り返しを楽しめるものも、この時期の子どもには響きます。

「なぜ？」「どうして？」と疑問を持つようになる時期です。物語の展開が少し複雑なものや、色々な感情が描かれている絵本が良いでしょう。

想像力が豊かになり、登場人物に感情移入するようになります。ファンタジーや冒険の物語など、より長いお話が楽しめるようになります。

小学校入学を控えるこの時期は、文字が多めの絵本や、科学、歴史など幅広いテーマの絵本に挑戦してみるのも良いでしょう。

絵本の読み聞かせは、すぐに効果が見えなくても、子どもの心と脳にたくさんの良い影響を与えてくれます。大切なのは、焦らず、無理をせず、お子さんと一緒に絵本の世界を楽しむこと。今日からでも、読み聞かせを親子の温かいコミュニケーションの時間として、ぜひ楽しんでみてくださいね。